脇の下のふんりゅうとは?
ここでは、「脇の下のふんりゅう」についてお話します。
脇の下にニキビのようなものが出来ていて、それがだんだんと大きくなって、
痛みも出てきたら、それは粉瘤(ふんりゅう)かも知れません。
粉瘤は表皮嚢腫、またはアテローマなどとも呼ばれる、皮膚に出来る良性腫瘍です。
ニキビのように放っておいても治りませんし、放っておくと大きくなったり、
無理に中身を出そうとしていじると、化膿して悪化してしまうかも知れません。
今回は粉瘤について、その特徴と治療法をご紹介します。
粉瘤とはどんな病気?
粉瘤とはどんな病気でしょうか。
粉瘤はニキビが悪化して大きくなったものと思っている方も多いようですが、
良性腫瘍の1つでニキビとは別のものです。
粉瘤では、皮膚の内側に袋状になっている嚢胞(のうほう)と呼ばれるものが出来、
そこに老廃物が溜まって行きます。
嚢胞が皮膚の表面とつながっている部分は、
老廃物で塞がれているため、黒い点のような外見になります。
ニキビでは、この黒い点が見えることはありません。
また、粉瘤では、皮膚の下に「しこり」として
老廃物の塊に触れることができますが、
ニキビではそのような「しこり」はありません。
ニキビと思ってつぶしてしまった場合、
中から老廃物が出てくるため、悪臭がします。
自力で治そうとして中身を絞り出そうとする人がいますが、
そういったことを行うと、感染して化膿したり、
炎症が悪化する可能性があります。
また、中身を出して、腫瘍が小さくなったために
治ったと勘違いする人もいますが、
手術で嚢胞を取り除かない限り完治しません。
皮膚科で治療を行うことが最善と言えます。
粉瘤の治療法
粉瘤は腫瘍の1種なので、手術で患部を取りのぞかない限り治ることはありません。
手術の方法には2種類あります。
1つ目は、小切開摘出術で、皮膚を切開して、
その開口口から嚢胞を取り出します。
嚢胞を取り出した後は、皮膚を縫合して、手術終了となります。
2つ目は、くりぬき法と言う方法で、特殊なパンチで、まず嚢胞に穴を開け、
そこから中の老廃物を取り除きます。
その後、嚢胞を引っ張り出し、手術跡を縫合するか、
テープなどで止めて手術終了です。
どちらの方法にしろ、皮膚を切るわけですから、
粉瘤が小さいうちに受診し、治療することで、
手術の負担軽減や回復が早くなります。